秋風のバラード ショート3編(秋風のバラード 負け惜しみのセリフを吐きな が...
12月18日 20時55分更新
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都会の片隅の、小さな喫茶店の窓辺のテーブルで、さざなみななみは秋の日差しを浴びながら、アフタヌーンティーを飲んでいた。
目下就職戦線真っ只中にいた。
堅苦しい紺のスーツに身を包み、都心から電車を乗り継ぎ、三十分揺られて、某旅行会社の面接を受けての帰り道だった。
くるくるとスプーンで紅茶を掻き混ぜ、一口啜ってはため息をついた。
日々はめまぐるしく流れ過ぎて行く。
ほんの一年前のことすら、もう遥か昔のように思われる、余りにも変化の激しい時代…ついていけない…。
堅物の審査員のおじさんたちは、全然人を見る目なんてない。
一緒に面接を受けたもう一人の方にばっかり関心を向けて。
一緒に面接を受けたその若い女性は、とても愛想が良かった。
そして質問に対し、あくまでもさわやかな笑顔で、マニュアルに記載されているようなことを躊躇することなく返した。
傍らで存在感なく座っていたさざなみななみは、この女性の演技に圧倒されていた...。
もちろん演技に決まってる。
そこに本当の誠意などというものがあるのだろうか?
「馬鹿ねぇ」と友人の鳥山りりの声が、突然何処からともなく聞こえてき た。
「笑顔が一番でしょ?
愛想がいい方がいいにきまってるじゃない?
そして元気はつらつ、てきぱきと自信に満ちて、しっかりと返答する。
これが面接の基本でしょ?
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